石見銀山の価値

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温泉津重要伝統的建造物群保存地区

古くから温泉地として知られていた温泉津は、16世紀中頃に毛利氏が細長い渓谷の入り口に港と水軍の砦を築き、石見銀山へ食料、燃料、建築資材、酒、タバコなどの必需品を供給する主要な港として整備しました。毛利氏による、中国、朝鮮半島から、その他、遠く離れた国との貿易で、温泉津は国際色豊かな町となりました。

江戸時代には、大阪と北陸を結ぶ日本海沿岸の北前船の寄港地として繁栄しました。1672(寛文12)年に確立され、後に北海道へと広がった航路により、地元の商人たちは海運業に参入し、大きな富を得ることになりました。現代の温泉津の区画は、道路や水路を含め、この豊かな時代にまで遡ります。

温泉津に現存する最古の建物は、江戸時代後期頃に建てられた内藤家屋敷です。この屋敷の当主は1570(元亀元)年に毛利氏により温泉津の奉行に任命され、近くの沖泊から出港する銀船の保護を担い、その後も海運業、酒造業、郵便業などを営んでいました。

温泉津の他の建造物は、大正時代に建造されたものが多く、昔ながらの提灯が狭い路地を照らす夕暮れ後には、町にレトロな雰囲気を漂わせます。温泉町としてもよく知られ、現在営業中の2つの温泉浴場では、元気を回復させる湯を体験できます。