石見銀山の価値

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高橋家

高橋家は、江戸時代、長年にわたって採掘者たちのまとめ役を担ってきました。1839(天保10)年に、代官所は高橋富三郎氏を選び、坑夫たちと代官所との連絡役を命じました。この連絡役の任務には、事業体の採用をはじめ、銀山での作業に必要な免状の発行や産出された銀の江戸への輸送を確保するための管理を任されていた代官所の役人と、さまざまな採掘者たちとの仲立ちが含まれており、重要な役職でした。

1872(明治5)年に完成したこの住宅は、道路に面する主屋、庭の茶室、裏手の離れで構成されています。現在、高橋家住宅は一般公開されていませんが、石見銀山での銀の産出が近代へとさしかかる時期の裕福な坑夫とその文化的水準の高さがうかがえます。