石見銀山の価値
石見銀山調査研究所
文献調査
なぜ調査をするの?
文献調査の大きな目的は、石見銀山遺跡を未来へ守り伝えていくために、その歴史を解明してその意義を明らかにすることにあります。
また、そのためには人権尊重の精神を基本として、石見銀山遺跡の歴史を学ぶことが大切と考えています。貴重な文化財である歴史資料の散逸・消滅を防ぐため、保存・活用を図っています。
どんな調査を行っているの?
石見銀山世界遺産センターでの古文書整理と調査のやり方についてご紹介します。ここでは所有者の方から古文書をお預かりした場合(寄贈・寄託)についてご説明します。
(1)古文書の整理
まず、お預かりした古文書には虫やカビが付着している場合があります。長年に渡って溜まったほこりやちりを落とすクリーニング作業を行った後、燻蒸(くんじょう)と呼ばれる殺虫・防虫処理を施すこともあります。
(2)古文書の調査
古文書1点ごとにくずし字を読みながら、その情報を記録する作業を行い、目録を作成します。また、目録作成後には史料の撮影を行います。撮影した写真データは調査研究や情報発信事業などに活用しています。
(3)古文書の保管
中性紙封筒に封入あるいは薄葉紙にて梱包したうえで古文書保管専用の箱に入れます。また、1年に1回防虫剤の入れ替えを行いつつ、石見銀山世界遺産センター内の収蔵庫で保管しています。
調査の成果を知りたいとき
調査の成果として、主な史料についての翻刻文や解説、あるいは目録をまとめた刊行物を出版しています。また、最新の調査成果を活用・紹介する
古文書講座や講演会・展示などを実施し、市民の皆さんにできるだけ還元するように努めています。